【平成22年度】 試験Ⅰ 問題1 (1)~(7)
試験Ⅰ
解答解説 一般社団法人 言語デザイン研究所(代表 泉 均)
⑴ 1
【調音点】
1[ɲ] *〔有声 歯茎硬口蓋 鼻音〕
2[n] 〔有声 歯茎 鼻音〕
3[l] 〔有声 歯茎 側面接近音〕
4[t] 〔無声 歯茎 破裂音〕
5[z] 〔無声 歯茎 摩擦音〕
調音点は,1のみ「歯茎硬口蓋」。他は「歯茎」である。
⑵ 1
【促音の調音点】
1 ラケット *〔歯茎〕
2 サッカー 〔軟口蓋〕
3 コロッケ 〔軟口蓋〕
4 クラシック 〔軟口蓋〕
5 バッグ 〔軟口蓋〕
促音は,後続する子音が破裂音(あるいは破擦音)の場合,
1拍分,次の口構えのまま待機してから移る。
1は,後続する[t]の調音点は歯茎。他は,[k] [ɡ]なので軟口蓋。
⑶ 5
【接頭辞】
1 かよわい 〔か・よわい〕
2 こだかい 〔こ・たかい〕
3 ぶあつい 〔ぶ・あつい〕
4 すばやい 〔す・はやい〕
5 さみしい *単純語
「さみしい」には,接頭辞が含まれていない。
接頭辞「さ」が付く語には「さ・おとめ/さ・なえ/さ・みだれ」のような語がある。
他は,派生語(接頭辞+語基)である。
⑷ 3
【複合要素の統語的関係】
1 揚げ油 〔油デ→揚げる〕
2 包み紙 〔紙デ→包む〕
3 落とし蓋 *〔蓋ヲ→落とす〕
4 縫い針 〔針デ→縫う〕
5 すり鉢 〔鉢デ→する〕
複合語の構造は,すべて「動詞(連用形)+名詞」で,
それぞれの統語関係を見ると,3のみヲ格で,他は,デ格の関係になっている。
⑸ 2
【名詞的用法】
1 遠く 〔遠くの/遠くへ〕
2 低く *〔形容詞「低い」の連用形のみ〕
3 多く 〔多くの〕
4 古く 〔古くから〕
5 早く 〔早くから〕
2は「低く飛ぶ」のように連用形としての用法しかないが,
他は名詞的な用法がある。
⑹ 2
【様態の副詞】
1 ぐっすり 〔様態〕
2 やっぱり *陳述副詞
3 きっぱり 〔様態〕
4 しっかり 〔様態〕
5 はっきり 〔様態〕
様態とは,様子や行為のありさまを表す言い方である。
「やっぱり」は「やはり」を強めた言い方で
「やっぱり思ったとおりだ」のようにある種の評価を表す。
⑺ 1
【述語の品詞】
1 同様 *〔同様の/な~〕
2 真っ赤 〔真っ赤な~〕
3 親切 〔親切な~〕
4 危険 〔危険な~〕
5 静か 〔静かな~〕
1は「昨年と同様の規模」、2は「真っ赤な屋根」、
3は「親切な先生」、4は「危険な仕事」、
5は「静かな朝」と変形して考えれば、
1のみ品詞が異なることがわかる。
*お断り
①本稿の内容は,当研究所独自の見解であり,その内容について保証するものではありません。
②本ウェブサイトの使用ならびに閲覧によって生じたいかなる損害にも責任を負いかねます。
②本ウェブサイトに掲載の記事等の無断転載を禁じます。
[問題1]⑴~⑺
解答解説 一般社団法人 言語デザイン研究所(代表 泉 均)
⑴ 1
【調音点】
1[ɲ] *〔有声 歯茎硬口蓋 鼻音〕
2[n] 〔有声 歯茎 鼻音〕
3[l] 〔有声 歯茎 側面接近音〕
4[t] 〔無声 歯茎 破裂音〕
5[z] 〔無声 歯茎 摩擦音〕
調音点は,1のみ「歯茎硬口蓋」。他は「歯茎」である。
⑵ 1
【促音の調音点】
1 ラケット *〔歯茎〕
2 サッカー 〔軟口蓋〕
3 コロッケ 〔軟口蓋〕
4 クラシック 〔軟口蓋〕
5 バッグ 〔軟口蓋〕
促音は,後続する子音が破裂音(あるいは破擦音)の場合,
1拍分,次の口構えのまま待機してから移る。
1は,後続する[t]の調音点は歯茎。他は,[k] [ɡ]なので軟口蓋。
⑶ 5
【接頭辞】
1 かよわい 〔か・よわい〕
2 こだかい 〔こ・たかい〕
3 ぶあつい 〔ぶ・あつい〕
4 すばやい 〔す・はやい〕
5 さみしい *単純語
「さみしい」には,接頭辞が含まれていない。
接頭辞「さ」が付く語には「さ・おとめ/さ・なえ/さ・みだれ」のような語がある。
他は,派生語(接頭辞+語基)である。
⑷ 3
【複合要素の統語的関係】
1 揚げ油 〔油デ→揚げる〕
2 包み紙 〔紙デ→包む〕
3 落とし蓋 *〔蓋ヲ→落とす〕
4 縫い針 〔針デ→縫う〕
5 すり鉢 〔鉢デ→する〕
複合語の構造は,すべて「動詞(連用形)+名詞」で,
それぞれの統語関係を見ると,3のみヲ格で,他は,デ格の関係になっている。
⑸ 2
【名詞的用法】
1 遠く 〔遠くの/遠くへ〕
2 低く *〔形容詞「低い」の連用形のみ〕
3 多く 〔多くの〕
4 古く 〔古くから〕
5 早く 〔早くから〕
2は「低く飛ぶ」のように連用形としての用法しかないが,
他は名詞的な用法がある。
⑹ 2
【様態の副詞】
1 ぐっすり 〔様態〕
2 やっぱり *陳述副詞
3 きっぱり 〔様態〕
4 しっかり 〔様態〕
5 はっきり 〔様態〕
様態とは,様子や行為のありさまを表す言い方である。
「やっぱり」は「やはり」を強めた言い方で
「やっぱり思ったとおりだ」のようにある種の評価を表す。
⑺ 1
【述語の品詞】
1 同様 *〔同様の/な~〕
2 真っ赤 〔真っ赤な~〕
3 親切 〔親切な~〕
4 危険 〔危険な~〕
5 静か 〔静かな~〕
1は「昨年と同様の規模」、2は「真っ赤な屋根」、
3は「親切な先生」、4は「危険な仕事」、
5は「静かな朝」と変形して考えれば、
1のみ品詞が異なることがわかる。
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